卵巣摘出手術(2)
2020年6月に卵巣破裂→緊急搬送→摘出手術。その体験を書いています。
《前回》 「卵巣摘出手術(1)」
前回の続きです。
緊急搬送され、一夜明けたこの日、
両方の卵巣と卵管の摘出手術をする。
卵巣が破裂した為、卵巣の中にあった古い血液が臓器にかかっているので、じゃぶじゃぶ洗うとD先生から説明がありました。
ここで、ふと疑問が。
子宮は、子宮の中は、大丈夫?
古い血液が卵管を通って、子宮の中に入ったりしないんだろうか?
入ったとしたら、子宮の中も洗うんだろうか?
古い血液はベタついていると、B病院のC先生が言っていた。
ベタベタの古い血液で汚れている子宮の中の様子が、頭の中に浮かんできました。
子宮…大丈夫なんだろうか?
そのままにしておいてもいいのだろうか?
そんなことを考えながら、スルリと口から出た言葉がこれでした。
私はこういうことを、時々やってしまう。
思考がひとり歩きして、どんどん先に進んでしまって、それを段階を踏まえずに相手に伝えてしまうのだ。
私は、古い血液が卵管を通って子宮内に入り、子宮の中が古い血で汚れているのではないかと聞きました。
先生は言いました。
再び「とりたいですか?」と聞かれ、
「え、とりたい…という訳では…」とまたモゴモゴ。
でもここで、ある思いが頭をよぎりました。
子宮をとってしまえば、
今後子宮頸がんと子宮体がんになる可能性はなくなるし、
検診もしなくてよくなるんだ…
先生は言いました。
「ウッチーさんはもう出産されないし、卵巣をとってしまえば生理もなくなるので、
子宮は役割を終えて筋肉の塊…といった形になりますけど。
子宮をとる理由はありませんが…とりたいですか?」
3度、「とりたいですか?」と聞かれてしまった。
「他の医師と話し合ってきます」
そう言われ、慌てた私。
急患としてやってきて、これ以上私のことで時間をとらせてはいけないと思いました。
とる理由はないと言ってるんだから、とることはないのだ。
そうなのだ。なんだって私はこんな時にまでトンチンカンなのだろう。
ランラン(卵巣)とカンカン(卵管)がいなくなると同時に、
私は閉経を迎える。
私のシキュリーヌ(子宮)は役割を終えて、
私の体内で、筋肉の塊としてしか存在しなくなる。
シキュリーヌよ、今までありがとう。
帝王切開で、シキュリーヌは2度も切られたのよね。
今後はゆっくりと隠居生活を送っておくれ。
落ち着いて考えてみると、ほっそい卵管に、古いベタベタの血液は通過できないと思いました。
後で調べましたら、卵管の内径は髪の毛一本分の太さしかないそうです。
変なことを聞いてしまって、ほんと恥ずかしい…
夫から、病院に着いたと連絡がはいりました。
コロナ禍で、待機は1名のみと言われていました。
まだ手術開始時間も定まらない中、夫はひたすら1人で待つのだ。
コロナのことがなかったら、手術時間まで一緒に待っていられたのかな。
午前11時頃、手術はお昼の12時に決まったと看護師さんが伝えにきました。
あと1時間後に、手術。
夫とは、手術室に入る前に少し会えるとのこと。
12時近くになり、ストレッチャーが病室に用意されました。
自分で横になるように言われました。
ストレッチャーに横になり、天井を見つめました。
この病室に戻る時には、もうランランとカンカンはいないのだ…
白い天井を見ながら、そう思っていました。
手術への不安や怖さは、この時、不思議とありませんでした。
次回に続く。
▪︎▪︎▪︎▪︎「おまけ通信」▪︎▪︎▪︎▪︎
前回の記事から、1週間すぎてる…。
前回の更新日を見て、え?もうこんなに?…とちょっとビックリしてしまいました。
年末というのもあるのかな。
時間が経過するのが速く感じてしょうがないです。
ブログをちょっと後回しに、少し後回しに、もっと後回しにと、後回し後回しで他のもろもろのことをやっていましたら、
気がつくと6日間、何もイラストを描いていないということになっていました。
やだわ。
昨日、1コマ描きました。
今日、残りのコマを描きました。
シキュリーヌを描いたコマが、一番描いていて楽しかったです。
次回は、手術室に入るまでは話を進めたいと思っています。
最後までお読みくださり
ありがとうございました。
内野うめこ
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・卵巣破裂前日までのお話 全21話
・破裂当日 のお話 全31話
・卵巣摘出手術 1、←前回
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