卵巣摘出手術(4)
2020年6月に卵巣破裂→緊急搬送→摘出手術。その体験を書いています。
《前回》 「卵巣摘出手術(3)」
「卵巣摘出手術(3)」の続きです。
意識が戻った時には、手術は終わっていました。
にわかには信じがたいけれど、手術は終わったという。
私はついさっき麻酔薬を入れられ、目を閉じたばかりという感覚なのに。
何の意識も手術された感覚もないまま、
私は開腹されて、卵巣卵管摘出されて、内臓洗われて、縫われて閉じられたのだ。
夢も見ませんでした。
無 でした。
手術中の私の意識は、一体どこでどうしていたんだろう。
手術が行われたって本当?…と思ったけれど、数秒後、本当だと思いました。
下腹の痛みに気づいたからです。
痛みの出所は、下腹の開腹部分。
ズキズキズキズキと、痛い。
この時の痛みは、それまで医師から何度も聞かれてきた痛みの10段階でいうところの、
「6」といったところでした。
すごく痛かったわけではなかったけれど、
「これは6です!」と伝えたかった。
でも誰も聞いてこないので言えない。
私が術後、私が覚えている中で最初に発した言葉は、
でした。
そして二言目は、
でした。
帝王切開の時は、確か手術直後に痛みはなかったはず…
…うん、2回ともなかった。
帝王切開の手術後に病室に運ばれ、
ベッドで一眠りしてから痛みが出てきたのを覚えてる。
今回はなんで今痛いのか?
同じところを切った開腹手術なのに。
ポケポケ頭で考えるが、頭がポケポケなので分からない。
ポケポケ頭で痛みのことを考えている間に、
私は手術室から出されました。
気がつくと夫が待機している所に着いていました。
夫が話しかけてきました。
なぜお腹が痛かったのか?
これは後で分かったことですが…
ここからは、解説員のノラ子が説明します。
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「おまけ通信」
新年になり、私は今年はなるべく歩こうと思いました。
昨年両方の卵巣を摘出して、私は強制的に閉経しました。
生理があると、コレステロール値や心臓病や骨など、いろいろ守られるらしいのですが、
閉経してしまったので、ちょっと気をつけていかないといけないかな…と。
元日、私がそのようなことを夫に言いましたら、
なら早速歩こうよと。
1月2日、夫と一緒に今年初のウォーキングをすることにしました。
コースは?と聞かれ、
「〇〇公園」と言いましたら、近すぎると言われ却下。
では、もよりの駅までと言いましたら、それも近いと。
ということで、ちょっと遠い駅まで歩くことになりました。
ちょっと遠い駅まで歩いて、さあ戻ろうかなと思っていたら、
その先にいい公園があると言われ、行くことに。
なるほど、いい公園。
さあ戻ろうかなと思っていたら、
少し歩いた先に、小さな古墳があるから行きたいと。
なるほど、小さい古墳だ。
さあ戻ろうかと思っていたら、
駅に向かう途中でちらりと見かけた広そうな墓地があったから、
そこを確認しようと。
なるほど、広い…
……家を出てから、2時間経っていました。
「私の足は、もう歩きたくないと言っている」
と言いましたら、
「ディズニーランドとかなら、もっと歩いてるのにー」
と言われました。
「ディズニーランドには、ミッキー達がいるし、アトラクションがあるし、パレードもあるから気持ちがあがってる。
古墳や墓地では、そんなに気持ちがあがらないよ」
そう言いましたら、夫は
「ほら見てごらん。きれいな墓石だよ。新しそうだね」
と言いました。
…なるほど、新しそう。きれい。
墓地から30分くらいかけて家に帰りました。
1時間半歩く予定が、2時間半、歩きました。
初回、とばし過ぎ。
その後の数日間、毎回コースを変えてチョロチョロ歩いています。
今日は風が強いので、ウォーキングはお休み。
今年は、なるべく歩くようにしよう。
今回は、本編もおまけ通信も、長かったですね。
長くてうんざりした方、ごめんなさい。
最後までお読みくださり
ありがとうございました。
内野うめこ
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