卵巣摘出手術(3)
2020年6月に卵巣破裂→緊急搬送→摘出手術。その体験を書いています。
《前回》 「卵巣摘出手術(2)」
卵巣摘出手術(2)の続きです。
私を乗せたストレッチャーは看護師さんに押され病室を出て、手術室に向かいました。
向かいながら、考える。
手術…まず全身麻酔。
じゃなかった。
全身麻酔をする前に、硬膜外麻酔をする…
硬膜外麻酔は、エビのように背中を丸めてから打つので、
この麻酔をエビ麻酔と呼ぶことにします。(勝手に)
2度の帝王切開の時のエビ麻酔は、痛くなかったけど。
酷く痛いという人もいると聞く。
今回はどうだろな。
あと、全身麻酔を受けた人で、
術後にガタガタ震えるほど寒くなる人がいるらしい。(前夜のネット調べにより)
ノドがとても痛む人もいると聞く。
嘔吐する人もいるらしい。
いや、術後のなんたらかんたらより、肝心なのは手術だった。
手術が順調にすすんで無事に終えてくれるなら、
術後のうんたらなど耐えてしのげばいいのだ。(嫌だけど)
手術室の手前で、夫に会うことができました。
夫は言いました。
夫の目から、力強さを感じる。
(ちなみに目力先生のお話はコチラ)
きっと励まそうと思って、私にかける言葉を考えてくれていたんだろうな。
私は「うん、頑張るよ」と言おうとして、
ん?頑張ってくれるのは医師達で、意識のない私はどう頑張るんだ?
…なんてことをつい考えてしまったために言葉が出なくなり、
ただ頷くだけでした。
手術室に入るとすぐ、女の先生が近づいてきました。
この女医先生のことを、E先生と呼ぶことにします。
D先生も美人だけど、このE先生もとても美人。
E先生から、名前と生年月日を聞かれました。
そして、
「ウッチーさん、どこを手術するか、分かりますか?」
と聞かれました。
この場で手術する箇所を確認されるとは思っていなかったので、
とっさに「卵巣」の2文字が浮かばず、
ペチペチと卵巣付近を叩いてしまいました。
手術台に横になりました。
麻酔科の先生が来て言いました。
「ウッチーさんは今朝の血液検査で炎症の値が高く出ていたので、
予定していた硬膜外麻酔ができなくなりました。
全身麻酔をしてから、お腹に麻酔の注射を打ちます」
炎症の値が高いのか…
破裂して、卵巣の中にあった血液が出てしまってるんだものね…
下腹の中はてんやわんやだろう。
麻酔科の先生が、穏やかに言いました。
そのまま優しい眼差しで見守られ、
私は目を開けているのが恥ずかしくなりました。(かすかに残る乙女心)
初めての全身麻酔。
どんな感じで意識がなくなっていくのだろう…
目を閉じて眠くなるのを待とうと思い(恥ずかしかったし)、まぶたを閉じました。
目を閉じて2秒くらい…だったと思います。
ストンと意識がなくなりました。
次回に続く。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「おまけ通信」
早い。
意識がなくなるのが、あんなに早いとは。
だんだんと眠りに落ちるものだと思っていました。
いきなりプツっといくとは。
クリスマスの日に、
年内に1話更新できたらと思っていて、
年末のワチャワチャの合間にチョコチョコ描いて、
滑り込みで更新!(大晦日ですね)
今年8月から始めたこのブログ。
展開も更新もゆっくりですが、
お付き合いくださり、読んでくださり、ありがとうございました。
また来年もお付き合い頂けたら幸いです。
どうぞよいお年をお迎えください!(╹◡╹)
内野うめこ
----------- これまでのお話(数字をクリック)---------
・卵巣破裂前日までのお話 全21話
・破裂当日 のお話 全31話
--------------------------------------------------------