らくがき通信

2020年6月に卵巣破裂。その体験マンガ。と、描いた絵をチラホラ。

卵巣破裂当日~B病院にて(10)

今年の6月に卵巣破裂緊急搬送摘出手術。その体験を書いています。 

 

《前回》 卵巣破裂当日~B病院にて(9)

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前回の続きです。

今回で、B病院編はラストになります。

  

救急車に乗る前に、夫と話ができました。

 

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私は高齢になった母と、毎日電話で話をしています。

 

持病があり薬を飲んでいる母。

生理を止める注射を打った私。

その頃の私たちの会話の中心は、お互いの体のことでした。

 

私は母に、自分の体の状態を、もれなく話していました。

生理を止め、

数年間は薬で治療を続け、

そして良くなっていくつもりでいた私。

 

私は、卵巣破裂滅多には起こらないであろうレアなケースとしてとらえていました。

 

なので卵巣破裂のことを、

まるで他人事のように母には話してありました。

 

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母はそれをしっかりと聞いていました。

 

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「破裂なんて、滅多に起こらないことだよ」

と言う私に、

とにかく先生の言う通りに、ちゃんと静かに生活していなさいよ」と、

母はいつも心配してくれていました。

 

 

卵巣が破裂したと聞いたら、母はどんなにショックを受けるだろう。

 

胸が痛みました。

 

母に連絡がいけば、母から私の兄と妹にも、きっとすぐに連絡がいく。

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                        ショックの連鎖。

 

母と妹との会話の様子は、容易に想像がつきました。 

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夫はここまで車で来た為、救急車には同乗せず、

この後 D病院にうちの車で向かいます。

 

 

私は、救急車の中にストレッチャーごと運ばれていきました。

 

 

夫が手を振りました。

私は手を振り返しました。

 

  

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救急車のドアが閉まりました。

 

 

次回、救急車にて(1)に続く。

 

 

----------- これまでのお話(数字をクリック)---------

・卵巣破裂前日までのお話  全21話

・破裂当日 ~自宅にて  

・破裂当日~B病院にて 、←前回

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ここからは、「おまけ通信」です。

私に書く余力があった時に、日々のどうでも良さげなアレヤコレヤを発信していきます。

 

たいした話は書かないので、読む余力のある方だけ良かったら読んでください。

 

私の直近の近況としてあげるなら、コレです。

 

薄暗い早朝、

私は朝食とお弁当を作るため、台所に立っていました。

 

夫が起きてきて、冷蔵庫からアイスコーヒーを出しながら、私の後ろ姿に話しかけてきました。

 

「ねぇ、黒いTシャツが白いよ」

 

私は包丁を持つ手を止め、どういうことだろうと考えました。

 

私が着ている黒いTシャツが濃い紫色に見えたとかならば、あらそう?と言って聞き流したでしょうが、黒Tが白いとなると、あらそう?とは言えない。

 

「白…?フケ…とか?」

私は振り返らずに聞いてみました。

 

「違うよー」と呑気な返答。

 

じゃあなんだね?どういうことだね?黒が白ってなんだね?どれくらい白いのかね?なんとなく白いのかね?真っ白なのかね?全体が白いのかね?一部が白いのかね?と聞いてみたいところでしたが、朝食と弁当作りの時間との戦い真っ最中であった為、質問はせず、包丁を持つ手を動かしながら考えてみることにしました。

 

薄暗い早朝である。

台所は煌々と電気がついている。

 

「わかった。照明の光にTシャツの表面の繊維のうぶ毛みたいなナンチャラが照らされて、その反射で白く見えてるんだよ」

 

私が手を動かし続けながらそう言うと、

「そうかもねー」と言いながら、

アイスコーヒーの入ったコップを持って、夫は居間へ行ってしまいました。

 

ね。

どうでもいい話。

 

まだ続くのよ。

 

夫が居間へ行った後、私は急に10年くらい前のことを思い出しました。

 

そう、あの時も私は台所にいた…

食器を洗っていた…

 

あの時…

私が夕飯後にお皿を洗っていると、歌番組を観ている夫が、居間から声をかけてきました。

 

「今、郷ひろみがパレードしてるよ。見においでよ」

 

郷ひろみが歌番組でパレード?

やだ、ちょっと気になる。

 

私は洗い物を途中で止め、居間へ行きました。

 

テレビには、2億4千万の瞳を熱唱している郷ひろみが映っていました。

ひろみはパレードなんてしていない。

エキゾチックジャピャーン と1人で弾けてカッコいいひろみ。

画面の右上に、郷ひろみスペシャルメドレーと出ていました。

 

「パレードじゃなくて、メドレーの間違い?」

そう夫に聞きましたら、

「ああ、そっちだった」と笑顔で返されました。

 

レとドと伸ばす棒は一致していたな。

 

そんなことを思い出した朝でしたよ。

 

 

 

窓を開けたら金木犀の香り。

 

秋ですね。

 

おまけ通信、おしまい。

 

本編よりおまけの方が長いような?