卵巣破裂の1ヶ月前(7)〜先生の懸念〜
今年の6月に卵巣破裂→緊急搬送→摘出手術。その体験を書いています。
卵巣破裂の1ヶ月前のお話、その7です。
先生は、生理をとめるにあたり、治療の説明を始めました。
「偽閉経療法という治療法があります。閉経と同じ状態になります。その薬は数種類あるんですが、ウッチーさんの場合は、その中で排卵を抑える効果が強いゾラデックスという注射を考えています」
「ただウッチーさんは、今、生理8日目。本来なら、注射は生理2日目から5日目までに打ちます。8日目なのでちょっと遅いですけれど…打つなら今日打ってしまいます」
「注射は、4週間ごとに打ちます。閉経状態にさせる強い薬で骨粗しょう症のリスクがある為、長期は使えません。最大で6ヶ月です」
「あと、値段が高いです。ゾラデックス注射は1本7000円くらいかかります」
「もう一つの治療法として、ディナゲストという飲み薬があります。必ず1日に2回服用してもらいます。注射薬に比べると効果はゆるやかで、長期服用できます」
「ディナゲスト錠の薬は、ゾラデックスに比べて値段が安いです。1ヶ月3000円くらいです」
頭のキャパオーバー。
自分では、注射と飲み薬、どちらがいいのか判断できず、先生に聞いてみました。
先生は少し考えて、
「…注射です。ウッチーさんの場合は急いだ方がいいので、効果が高い注射がいいと思っています。3〜4回打って、飲み薬のディナゲストに移行するのがいいように思うのですが」
と言いました。
C先生がそうおっしゃるなら、
注射にしようと思いました。
C先生は、
「うん、ただ…注射で心配なことがあって…」
と、注射に対して気がかりな点があることを話し出しました。
「注射だと、打ってから2週間くらいにかけて、卵巣を刺激してしまうホルモンが高くなっていくんです。どうしても、初回の注射だけは、それが避けられません。でも2週間をピークに、その後は下がっていきます」
先生は気がかりな点を説明し続けます。
「だから初回の注射から2週間後くらいが、とても心配です。チョコレート嚢胞なので、卵巣が刺激されることで、その頃かなり痛くなるかもしれません。投与後から順調にホルモン値を下げていける薬がありますが、それは子宮筋腫がないと使えないので、筋腫がないウッチーさんには使えないんです…残念です」
注射(ゾラデックス)の初回投与から2週間後を、先生はとても心配していました。
飲み薬(ディナゲスト)は、注射より効果が弱めなので、私の6センチあるチョコレートのう胞に対してゆっくり対処するのも不安があるようでした。
私は先生に、同じことを言いました。
2週間後あたりに、すごく痛むことになるかもしれない。
でも、生理痛とさよならする為に必要な過程なら、経ていこうと思いました。
次回は、ゾラデックスの注射を打ちます。
5ミリくらいの素麺のかけらみたいなものを、注射で体内に入れるんですよ。
今も、素麺を見ると思い出す。
ゾラデックスの注射。
続く。
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