卵巣破裂当日~D病院にて(6)
今年の6月に卵巣破裂→緊急搬送→摘出手術。その体験を書いています。
《前回》 「卵巣破裂当日~D病院にて(5)」
前回の続きです。
卵巣摘出手術に向けての
手術前検査を受けました。
胸部と腹部のレントゲン。
心電図。
そして心電図が終わると、
私はある部屋へ連れていかれたのですが…
連れて行かれたのは分娩室 でした。
まさかの分娩室。
なぜ 分娩室。
私は出産の時、陣痛室には入ったのですが、
分娩室には入りませんでした。
前回のブログで書きましたが、
ので、出産は分娩室ではなく手術室でした。
看護師さんから、下着を脱いで分娩台に乗るように言われました。
ここで医師が、また経膣エコーで確認をするとのこと。
なぜ分娩室で検査なのか、分かりませんでしたが。(検査室が一杯だったのかな)
分娩台と縁がなかった人生、と思っていたけれど、
まさかこの歳で分娩台とご縁を持つとは。
出産しないのに分娩台に乗る。
何ともいえない気持ちになりました。
分娩室に入ってきたのは、
若いD先生よりも更に若そうな先生でした。
その先生から、D先生と同じ質問をされました。
経膣エコーが終わり、分娩台から起き上がろうとした時、
「ウッチーさん、ちょっとそのままでいてください」
と看護師さんから声をかけられました。
そして看護師さんは、
カメラを構えながら言いました。
カメラを向けられると、つい微笑んでしまう。
「入院中、手首に名前が入ったリストバンドをつけてもらうんですけど、
そこにさっき撮った顔写真を入れます」
そう言って、写真を撮った看護師さんは部屋から出て行きました。
にこやかに微笑んでしまったわ…急患なのに。
この写真、カンファレンスとかで
映し出されたりするんだろか?(医療ドラマでよくみられる感じの)
こんなに大きくは出ないだろうけどさ…
ああ…撮りなおしたい…
「では、診察室にもどりましょう」
車椅子を押してくれている看護師さんが言いました。
自分の、急患にあるまじき笑顔の写真よ…
悶々としながら、診察室に向かいました。
次回、「D病院にて(7)」に続く。
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・卵巣破裂前日までのお話 全21話
・破裂当日~B病院にて 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10
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「おまけ通信」
この時撮った顔写真はリストバンドに印刷され、退院する日まで私の手首に巻かれておりました。
入院ベッドの目立つところに、リストバンドの写真より拡大された写真が設置されてました。
救急搬送されてきたのに、笑顔の写真って。
私のこの写真を見て、あきれ気味に笑った医師や看護師さんが、5人はいたと思っている。
こういう写真って、どんな顔をしていればいいのでしょうね。
痛そうな顔は変かな。
無表情なのもねぇ。
少し寂し気な顔、それくらいの顔がちょうどいいのかしら?
ここまでお読みくださり、
ありがとうございました。
内野うめこ